GAPに基づいた工程管理運動とは
農産物は生産段階において、病原性微生物や残留農薬、異物混入などの危害が生じる可能性があります。
消費者に選ばれる「安全・安心」な農産物を生産していくために、これらの危害要因を分析して、栽培から収穫までの工程だけでなく、洗浄、選果、出荷、輸送にいたるまでの各段階で対策する方法をとりまとめたものが「GAP(Good Agricultural Practice)」といわれる適正農業規範です。
このような工程管理を推進する運動を積極的に行うことで、農産物の安全性をアピールすることができます。
GAPへの取り組むことは、消費者から信頼される産地として、「安全で高品質な農産物」を作っていくことです。
また、持続的な農業生産をおこなっていくためには、環境への配慮も必要です。これらを行うことによって生産者も、安定的な農業経営を行っていくことができます。
GAPのチェック項目は農産物や、生産・集荷の方法によってさまざまですが、下記のような項目をチェックリストとして、対策を行い、記録・管理を行います。
生産者のチェック項目
環境への配慮
工程 | チェック項目 |
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① | 安全で環境に負荷をかけない生産を行うため情報を収集している |
② | わらや完熟堆肥で土づくりをしている |
③ | 土壌診断結果に基づいた適切で能率的な施肥をしている |
④ | 能率的な暖房でエネルギーの削減に務めている |
⑤ | 使用済みビニルやマルチは法令に基づき適正に処理している |
衛生管理のポイント
工程 | チェック項目 |
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共通 | 作業前・用便後に手洗いしている |
生産ハウス | 収穫用具(コンテナ・ハサミなど)は清潔である |
農薬の管理はきちんとしている | |
農薬を適正に使用し、効果的な防除をしている | |
栽培履歴、農薬使用履歴、生産工程管理チェックリストを記帳し、保存している | |
荷造り | 作業場は清掃し、明るく整理整頓している |
出荷果実は花びら・病害虫などの付着物はない | |
袋などの資材は清潔な場所に保管している | |
作業工程はスムーズで果実の長時間放置ははい | |
作業しながらタバコや飲食をしていない | |
運搬 | 運搬用車両の荷台は清潔にし、日覆いをしている |
