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福祉手帳など、高次脳機能障害をお持ちの方が利用できる支援サービスについて

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交通事故サポートセンター(橋本行政書士事務所)

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高次脳機能障害を支援する制度

各種障害者手帳

支援する制度障害者手帳を所持すると、各種税金や公共料金等の免除や減免、公営住宅入居の優遇、障害者法定雇用率適用等のサービスを受けられたり、障害福祉サービスを利用することもできます。

なお、身体症状と精神症状を併せ持つ場合には、複数の障害者手帳を申請することができます。

【このページの目次】

<手帳の概要と優遇措置>

1.精神障害者保健福祉手帳 2.身体障害者手帳 3.療育手帳

1.精神障害者保健福祉手帳

1-1.概要
精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するものです。高次脳機能障害によって日常生活や社会生活に制約があると診断されれば「器質性精神障害」として、精神障害者保健福祉手帳の申請対象になります。

申請時の診断書を作成する医師は、現在は精神科医でなくともよく、リハビリテーション科医や神経内科医、脳神経外科医なども作成可能です。

対象者は
「精神障害のため、長期にわたり日常生活または社会生活への支障がある方」で、障害等級は障害年金の等級に準拠します。

1-2.優遇措置
1)税金の優遇措置

  • 所得税および住民税について、所得金額から級に応じた額が控除されます。対象者は本人、配偶者、扶養親族です。
    預貯金の利子所得の非課税(マル優)を利用できます。
    障害者が相続した場合の相続税の障害者控除、贈与税の一部非課税があります。
    自動車税、軽自動車税および自動車取得税の減免があります。(なお、障害の等級により、受けられないサービスがあります。)

2)東京都精神障害者都営交通乗車証の交付(東京都)
  • 都内在住の手帳の所持者を対象に東京都精神障害者都営交通乗車証を発行しています。

3)路線バスの運賃半額割引
  • 写真が貼付された手帳をお持ちの方ご本人のみ、割引対象となります。介護人は割引対象外です。

4)生活保護の障害者加算(1級及び2級のみ)
  • 既に生活保護を受給している方のうち、障害の原因となった疾病について、初めて医師の診断を受けてから1年6か月を経過している方で、1級または2級の手帳をお持ちの方は、障害者加算がつくことがあります。

5)NTT電話番号案内の無料利用
  • 事前の申し込みにより、NTTの電話番号案内(104)が無料で利用できます。

6)携帯電話料金の基本使用料、通話料が割引されます。
7)駐車禁止規制からの除外措置(1級のみ)
  • 精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている1級の方で、自立支援医療(精神通院医療)の支給認定を受けている方が対象になります。

8)NHKの受信料免除
  • 条件により、全額免除または半額免除が受けられます。


1-3.手帳の対象者

精神疾患を有し、精神障害のため長期にわたり日常生活や社会生活に制約のある方です。高次脳機能障害を含め、統合失調症、躁うつ病、非定型精神病、中毒性精神病、器質性精神病、てんかん、神経症およびその他の精神疾患全てが対象となります。

1-4.等級
手帳は障害の程度により、重い方から1級、2級、3級があり、「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」(平成7年9月12日厚生省保健医療局長通知)に基づいて決められています。

手帳の等級によって課税対象の控除額が違ったり、利用できる福祉サービスが変わってきます。

程度の目安は下記のとおりですが、障害の状態についての詳細はこちら→精神障害者保健福祉手帳の障害等級判定基準をご確認ください。

1級
日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
(他の人の手を借りなければ生活できない状態の方が該当します)

2級
日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えるこを必要とする程度のもの
(常に他の人の手を借りる必要はありませんが、日常生活が困難な状態の方が該当します)

3級
日常生活又は社会生活が制限を受けるか、日常生活又は社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの
(障害は軽度ですが、生活するうえで何らかの制限を受けている方が該当します)

 →精神障害者保健福祉手帳の申請手順、必要書類はこちら


2.身体障害者手帳

2-1.概要
手足の麻痺や音声・言語障害があり、厚生労働省が定めた身体障害者程度等級表に該当する場合に、身体障害者手帳の申請対象となります。

2-2.優遇措置
1)税金の優遇措置

  • 所得税、住民税、相続税に障害者控除があり、税金が安くなります。
  • 自動車税、自動車取得税免除などの優遇が受けられます。
  • 預貯金の利子所得の非課税(マル優)を利用できます。

2)手当・見舞金
所得にもよりますが、以下のような手当や見舞金が受け取れます。

  • 特別障害者手当
  • 在宅重度重複障害者介護見舞金
  • 心身障害者福祉手当
  • 重度心身障害者手当
3)地域生活支援事業・自立支援給付
  • 車いすなどの補助具や日常生活用具の給付、貸与が受けられます。

  • 公営、公団住宅に優先的に入居できるようになります。

4)公共料金の割引
  • JR、バスなどの運賃や航空運賃の割引、有料道路の通行料減額、NHK放送受信料の減免、公共施設(美術館、公園、映画館など)の入場料割引などの特典が受けられます。

5)職業指導・雇用促進
  • 身体障害者更生資金(就職資金)の貸付を受けられます。

  • 身体障害者求職登録・職場適応訓練が受けられます。

2-3.手帳の対象者
病気や怪我などにより体に「身体障害者福祉法別表」に該当する、永続的な障害が残った方。

原則として感覚器官、消化器官、運動期間の機能の一部に障害があるか、HIV感染による免疫機能障害が対象です。

高次脳機能障害の場合は言語機能障害が該当する場合があります。

2-4.等級
障害等級は、身体障害の程度を評価するための基準で、それぞれの障害の種類ごとに身体障害の程度を7段階に区分しています。

最重度の1級から、軽度の6級までが身体障害者手帳の交付対象で、7級の障害は二つ以上に該当している場合のみ交付対象となります。


 →身体障害者手帳の申請手順、必要書類はこちらです。


3.療育手帳

3-1.概要
発症(受傷)が18歳未満で、自治体が指定する機関において知的障害と判定された場合に、療育手帳の申請対象となります。

3-2.優遇措置
精神障害者保健福祉手帳、身体障害者手帳とほぼ同様の福祉サービスや年金、手当てを受けることができ、税金や公共料金の減免などの制度を利用できます。ですが身体障害者手帳で利用できる補装具(義肢、車いすなど)の交付を受けられないなどの違いもあります。

3-3.対象者
発症(受傷)が18歳未満で、児童相談所または知的障害者更生相談所において知的障害と認定された方です。


療育手帳の申請手順、必要書類はこちら


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