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びまん性軸索損傷や、脳挫傷、硬膜下血腫などの説明です

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交通事故サポートセンター(橋本行政書士事務所)

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頭部外傷の区分と典型的な症状

頭部外傷の区分や損傷の種類、また高次脳機能障害の典型的な症状を説明しています。

【このページの目次】

1.頭部外傷の区分(局所的とびまん性

脳の損傷は、
局所的(部分的)な脳損傷
全般的な(びまん性の)脳損傷
とに区分されます。


1-1.局所的(局在的)脳損傷

局所性損傷は、

硬膜外血腫(こうまくがいけっしゅ:頭蓋骨と硬膜との間に血腫が生じるもの)
硬膜下血腫(こうまくかけっしゅ:硬膜と脳との間に血腫が生じるもの)
脳挫傷(のうざしょう:脳の局所的損傷)
脳内血腫(のうないけっしゅ:脳の内部で血管が破裂して出血が生じ、血液の固まりができる状態)
びまん性軸索損傷
に分けられます。

局所性損傷については、損傷部位とそれによる障害との関連性が判明しているものが多いので、発現している症状と、脳の損傷している場所が合致しているかどうかを画像から確認できれば、器質的損傷の有無を判断できる場合が多いです。

脳の局所的損傷による障害は、その損傷部位の担当する脳機能の障害として現れ、
「巣症状」(脳の壊れた部分の機能障害)と呼ばれます。


<巣症状としての高次脳機能障害>

交通事故で多く見られる損傷部位は前頭葉、頭頂葉、側頭葉ですが、それぞれの損傷部位により症状に特徴があります。

前頭葉

前頭葉は前頭穹窿部(ぜんとうきゅうりゅうぶ)と前頭眼窩部(ぜんとうがんかぶ)に分かれ、それぞれ以下のような症状が現れます。

  • 前頭穹隆部(ぜんとうきゅうりゅうぶ)・・・活動性の低下や、自発性の欠如がみられます。

  • 前頭眼窩部(ぜんとうがんかぶ)・・・人格、知性、道徳、社会性の低下や、抑制の欠落がみられます。  →社会的行動障害とは


頭頂葉

頭頂葉は頭頂葉連合野前の部分(とうちょうようれんごうやまえのぶぶん)と頭頂葉連合野に分けられ、さらに頭頂葉連合野は左右で優位半球と非優位半球に分けられます。

頭頂葉の優位半球とは、右利きの人の左側半球のことで、一般に言語中枢がある方の半球といわれています(反対側は非優位半球)。

  • 頭頂葉連合野前の部分・・・触覚性失認がみられます。触覚性失認とは、触覚や痛覚などの感覚に障害がないのに、手で触ったものが何であるか分からない状態のことです。

  • 頭頂葉連合野(優位半球)・・・今まで自転車に乗れていたのに乗れなくなったり、ボタンをかける、手袋をはめるなどの動作がぎこちない、といったようになります。感覚情報の総合による判断能力の低下や、空間認識の低下、運動失行、失算、失書などといいます

  • 頭頂葉連合野(非優位半球)・・・体の半分の無視、着衣失行。体の半分を無視するので着衣が難しいという状態です。

     →失行とは

側頭葉

側頭葉の優位半球(右利きの人の脳の左半球のこと。左利きの人は右半球)の後上方部をウェルニッケ領域とよび、ここが損傷すると感覚性言語障害といって、話ことばや書かれた言葉の意味が理解できない状態になります。


1-2.びまん性脳損傷(びまん性軸索損傷)

びまん性軸索損傷とは

  • 軸索とは、神経細胞から突起し長く伸びた神経線維のことです。

    びまん性軸索損傷(びまんせいじくさくそんしょう)とは、頭部が衝撃で回転運動をするときに、頭蓋骨内で広範囲に軸索が伸展や断裂(伸びたり切れたり)をする損傷です。

    脳は頭蓋骨の中で、髄液に浮かんでいるような状態で存在していますが、交通事故などで頭部を強打した場合、力学的に並進運動をしている(つまり移動している)脳そのものが、頭蓋骨の内面で破壊を受けます。

    また、実際の頭部外傷時の脳の動きは単純に一方向ではなく、大なり小なり回転性の運動をしています。この
    回転性の加速度衝撃の際に、脳そのものに大きなひずみが生じ、これにより広範囲に発生する脳損傷がびまん性脳損傷です

    特に軸索の断裂や伸展が見られる場合をびまん性軸索損傷といい、びまん性脳損傷の最も重症型とされています。

症状と測定

  • びまん性軸索損傷は、頭部外傷直後に意識障害が発生し、意識障害を呈しているにもかかわらず、頭部CT、MRIで明らかな血腫、脳挫傷を認めないという特徴があります。

    意識障害の重症度の測定(評価スケール)は、
    グラスゴーコーマスケール(GCS)やジャパンコーマスケール(JCS)で行います。

     →重症度の測定は?

    びまん性軸索損傷は軽度であれば、意識消失の期間も短くて目が開くころには話が通じます。

    重度の場合は、目が開いてもなおしばらくは意思の疎通ができない状態が続きます。時間が経てばやがて体を動かすこともできるようになりますが、聞いたこともすぐに忘れたり、周囲の人とコミュニケーションを取ることも困難な状態になることもあります。


2.高次脳機能障害の典型的な症状


以下のようなことが高次脳機能障害の典型的な特徴と考えられています。

多彩な認知障害、行動障害および人格変化(典型的な症状)

認知障害
記憶・記銘力障害、注意・集中力障害、遂行機能障害などで、以下のような様子です。
・新しいことを覚えられない
・気が散りやすい
・行動を計画して実行することができない
行動障害
・周囲の状況に合わせた適切な行動ができない
・複数のことを同時に処理できない
・職場や社会のルールを守れない
・話が回りくどく要点を相手に伝えることができない
・行動を抑制できない
・危険を予測・察知して回避的行動をすることができない

などです。
人格変化
受傷前には見られなかったような、以下の症状が出現します。
自発性低下 ・ 衝動性 ・ 易怒性 ・ 幼稚性
自己中心性 ・ 病的嫉妬、ねたみ ・ 強いこだわり
 →後遺障害等級認定のポイント・立証方法は?
関連項目