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交通事故サポートセンター(橋本行政書士事務所)
意識障害の重症度の基準としては、グラスゴーコーマスケール(GCS)と、ジャパンコーマスケール(JCS)が使われます。
GCSは頭部外傷の意識障害の評価法として世界で最も良く使用されているもので、JCSは日本で最も良く普及しております。
GCSは、患者の体を先のとがったものでついたりして、その反応を点数化するスケールです。
開眼(eye opening)、運動反応(best motor response)、言語性反応(verbal response)をそれぞれ E、M、Vとして、以下の表のように点数を出し、合計点で意識レベルを測定します。
大分類 | 小分類 | スコア |
E 開眼 |
4.自発的 | E4 |
3.言葉による | 3 | |
2.痛み刺激による | 2 | |
1.なし | 1 | |
M 運動反応 |
6.命令に従う | M6 |
5.はらいのける | 5 | |
4.逃避的屈曲 | 4 | |
3.異常な屈曲 | 3 | |
2.伸展する | 2 | |
1.なし | 1 | |
V 言語性反応 |
5.見当識あり | 5 |
4.錯乱状態 | 4 | |
3.不適当 | 3 | |
2.理解できない | 2 | |
1.なし | 1 |
例えば、呼びかけて目を開けたら3点(E-3)、自分が今どこにいて何をしているのかを言葉で説明できれば5点(V-5)、痛み刺激を与えて刺激部位に手足を持ってくれば5点(M-5)、等と評価されます。
GCS13〜15点が軽症、9〜12点が中等症、8点以下が重症と分類されていますが、実際にはGCS9〜12点の患者でも約4割に何らかの所見が認められます。
JCSは、以下の基準により意識レベルを測定します。
意識障害があると思われる症例に対し、
「T刺激しなくても覚醒している状態」
「U刺激をすれば開眼するが、刺激をやめると眠り込む状態」
「V刺激をしても覚醒しない状態」
の3段階に分け、ついでTの群で「1.2.3」、Uの群で「10.20.30」、Vの群で「100.200.300」と細かく分けられます。
意識がはっきりしている状態は「0」とされます。
V 刺激をしても覚醒しない状態 |
300.痛み刺激に反応しない |
200.痛み刺激に反応して、手足を動かしたり、顔をしかめたりする | |
100.痛み刺激に対して、払いのける運動をする | |
U 刺激をすれば開眼するが刺激をやめると眠り込む状態 |
30.呼びかけを繰り返すとかろうじで開眼する |
20.簡単な命令に応じる | |
10.合目的な運動をするし、言葉も出るが、間違いが多い | |
T 刺激がなくても覚醒している状態 |
3.自分の名前、生年月日が言えない |
2.見当識障害がある | |
1.清明とはいえない | |
0.清明 |
「U-10」は、「橋本さん」などと普通に呼びかければ開眼するけど、放っておくとまたうとうと寝てしまう、というような意識レベルです。
三ケタになると、払いのける動作などはあったとしても、どんな刺激を与えても全く開眼しない状態です。
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