最近はほとんど聞きませんが、以前は交通事故を起こしたり違反をしたりした場合に、友人が替え玉になったり、社会的地位がある上役のために会社の部下が身代わりになったりする例がありました。
後に裁判所で実刑判決などを受けて慌てて身代わりがあったと名乗り出たりするようです。
替え玉(身代わり)になった人(替え玉犯人)は、事故や違反をした人の身代わりですから、交通事故や違反についての刑事責任はありませんのでその点は無罪で、実際に事故や違反を犯した人に刑事罰が科せられます。
ですが替え玉自体は捜査妨害や裁判所の判断を誤らせる原因ともなり、このようなものを放置しておくことは社会の正義と秩序の観点からも許されないことです。従って、このような者には「犯人隠避罪」が科せられ、2年以下の懲役もしくは20万円以下の罰金ということになっています。
ですから友人のために身代わりになって出頭し、後に替え玉だと分かると、交通事故や違反をした本人はその事故や違反によって処罰され、身代わりになった人も犯人隠避罪で処罰され、結局は二人が罰せられるということになるわけです。