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橋本行政書士事務所(交通事故サポートセンター)
頚椎・腰椎の捻挫や脊柱、脊髄の疾患と後遺障害について、説明していきます。
もともと脊柱管(脊髄の通り道)が狭い人が、外から強い力を受けて頚部を過伸展、つまり後ろ側に強く伸ばされると、「中心性頚髄損傷」を発症することがあります。
中心性頚髄損傷の特徴は、X線上明らかな脱臼や骨折が無いのに脊髄損傷の症状を呈し、特に下肢よりも上肢に強い運動麻痺が起こることです。
そして回復する時も、下肢から先に、その後上肢が回復していきます。歩行機能は回復しても、指先のしびれとか動かしにくい、という症状は最後まで残ることがあります。
脳から脊柱管をとおって伸びている脊髄は、中身が詰まったホースのようなものですが、これを輪切りにした断面で考えます。そうすると脊髄の中では、上肢に行く神経線維は中心よりに存在し、下肢に行く神経線維は外側よりに配置されている、と考えられています。
そして脊髄は中心の方が弱くて痛みやすいとされていて、骨折や脱臼を伴わない「非骨傷性頚髄損傷」の場合は外側より中心よりに損傷が大きい中心性頚髄損傷となることが多く、その結果下肢よりも上肢に強く麻痺の症状が現れます。
治療は、主に安静臥床や頚椎カラー固定をした保存療法です。
頚椎症やOPLL(後縦靭帯骨化症)などによって脊髄が圧迫されている場合には除圧のための手術をすることもあります。
脊髄損傷なので、上肢の麻痺の具合によって1級から12級まで認定される可能性があります。
画像検査は、他の傷病の確認のため単純X線画像を撮ります。中心性頚髄損傷はX線画像では異常はありませんが、麻痺の症状が強い場合はMRI診断において、T1強調で低信号(低輝度)、T2強調で高信号(高輝度)が確認できます。
MRI画像には組織の違いを見るため、T1強調画像とT2強調画像があります。
T1強調画像とは体内の脂肪分を強調して撮影する方法で、脂肪分が白く(高輝度・高信号)見えます。水や液性成分は黒く見えます。体の解剖学的な構造が見やすく、椎間板の突出などの確認に有意です。
T2強調画像とは体内の水分を強調して撮影する方法で、水分や液性成分で白く(高輝度・高信号)見えます。脳梗塞や浮腫など、病変は水分を多く含みますので、病変の存在を確認するのに有意と言われています。
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