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下肢の外傷の種類と後遺障害について(大腿骨頚部骨折・転子部骨折)

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橋本行政書士事務所(交通事故サポートセンター)

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下肢の外傷の種類と後遺障害

こちらでは上肢の主な外傷に関して症状や後遺障害について、説明していきます。

  • ●骨盤骨折
  • ●外傷性股関節脱臼・骨折
  • ●大腿骨頚部骨折・転子部骨折
    • 大腿骨頚部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)・転子部骨折(てんしぶこっせつ)とは

      大腿骨頚部転子部とは、大腿骨の上の方(股関節に近い方)あたりのことで、一番上は球形をしているので骨頭と呼ばれます。そのすぐ下の部分は人の首のように細くなっているので頚部と呼ばれ、その下は太くでっぱった形になっており、この部分が転子部と呼ばれます。

      この頚部を骨折したのが大腿骨頚部骨折で、転子部を骨折したのが大腿骨転子部骨折です。この二つを広義の意味で「大腿骨頚部骨折」ということもあります。


      大腿骨頚部骨折と転子部骨折の違い

      • 関節は関節包という袋で覆われており、関節液で満たされています。

        通常、骨の表面には外骨膜があり、折れた骨が癒合する際に重要な役割を果たすのですが、関節包の内側は骨の表面に外骨膜がありません。

        大腿骨の近位部(股関節に近い部分)でいうと、大腿骨転子部は股関節包の外側にあるのに対して、大腿骨頚部は股関節包の内側にあるので、大腿骨頚部には外骨膜が存在せず、また大腿骨頭への栄養血管が損傷されやすく、大腿骨頚部の骨折は非常に癒合しにくいという特徴があります。

        これに対して転子部骨折は外骨膜があり、栄養血管も保たれるため、骨癒合は良好です。

        ※大腿骨頚部骨折は癒合しにくい。転子部骨折は癒合しやすい。

      症状

      • 痛みと腫れがあります。体動も困難で、歩行不能です。 内旋や外旋(下肢をねじる運動)で痛みが増強します。 また、下肢の短縮やねじれを生じることがあります。

      確認の検査

      • 単純X線検査で、両股関節正面像と、患側の軸写像を撮ります。

      治療と後遺障害

      • 原則として手術治療となります。 大腿骨頚部骨折に対しては「骨接合術」か「人工骨頭置換術」のどちらがが行われ、転子部骨折に対しては「骨接合術」が行われます。

        骨接合術というのは骨の折れた部分を金属などの器具で固定する手術です。

        人工骨頭置換術というのは,骨をくっつけるのはあきらめて骨折した頚部から骨頭までを切除して、そこを人工物(金属,セラミックス,ポリエチレンなどの素材)で置き換える手術です。

        骨接合術を行うと、骨頭壊死や遅発性骨頭陥没という合併症を生じる危険性がありますが、人工骨頭置換術に比べて身体的な手術の負担がやや小さくて済みます。

        人工骨頭置換術の場合は合併症の心配はないのですが、身体的な手術の負担や、長期的には人工骨頭の耐久性のために再置換をしなければならないこともあります。

        大腿骨頚部骨折に対する手術の選択としては、骨折部が大きくずれている場合には人工骨頭置換術、あまりずれていない場合には骨接合術を選択するのがよいのではないかと考えられています。

        大腿骨転子部骨折に対しては、転子部骨折は非常に骨癒合しやすい骨折なので、ずれた骨折部をできるだけ元の形状に近づけて、金属の器具で固定する骨接合術を行うのが一般的です。

        ラグスクリューという太いネジを大腿骨の外側部分から骨頭内に入れて、これを大腿骨の外側に当てたプレートや大腿骨の管腔内に差し込んだ髄内釘と呼ぶ太い金属棒で支えて固定する方法です。

        手術後は早期の歩行を目標として、安定していれば翌日から全荷重での歩行が可能となることも多くあります。たとえ筋力上歩行が困難な場合でも、手術翌日から車いすを使うなど、離床に努めることが重要です。

        しかしながら大腿骨頚部骨折や大腿骨転子部骨折では、受傷前に屋外活動を一人で行うことが可能であった患者が半年から1年後に元通りに近い歩行能力を獲得できるのは、全体の半分程度です。

        後遺障害等級は、人工骨頭置換術を行った場合は10級11号となります。
        骨接合術を行った場合は、関節可動域の角度により、10級11号または12級7号が見込めます。

  • ●大腿骨骨幹部骨折
  • ●前十字靭帯損傷(ACL損傷)
  • ●後十字靭帯損傷(PCL損傷)
  • ●内側側副靭帯損傷(MCL損傷)
  • ●半月板損傷
  • ●骨折の分類


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