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上肢の外傷の種類と後遺障害について(鎖骨骨折)

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橋本行政書士事務所(交通事故サポートセンター)

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上肢の外傷の種類と後遺障害

こちらでは上肢の主な外傷に関して症状や後遺障害について、説明していきます。

  • ●鎖骨骨折
    • 鎖骨骨折とは

      鎖骨は皮膚から近いところにあるため、非常に骨折しやすく、骨折全体の10~15%を占めると言われています。
      鎖骨
      鎖骨は体幹の一番上の方にあり、近位端(体の中心に近い方)は胸鎖関節で胸骨に、遠位端(体の中心から遠く、肩に近い方)は肩鎖関節で肩甲骨の肩峰という部分につながっています。

      鎖骨が折れると、近位側(体の中心に近い方)は胸鎖乳突筋の力で上方に引き上げられ、遠位側(肩に近い方)は腕や肩の重さによって下方に引っ張られるため、転位(折れた部分で骨がずれること)が起こります。

      まれに上腕神経叢麻痺を合併することがあり、そうなると肩から手指にかけての一部または全部を動かすことができなくなります。


      症状

      • 鎖骨骨折は、骨に直接力がかかる「直達外力よりも、転倒で肩を強打したなどの「介達外力で起こることが多いです。

        骨折箇所の変形や圧痛(腫れとひどい痛み)があります。患者は、強い痛みのために前かがみになり、肩関節を動かさないような体制になります。

      確認の検査

      • 2方向からの肩関節の単純X線検査で確認できます。

      治療と後遺障害

      • 治療は、多くの場合は保存療法(手術をしない治療)で、鎖骨バンドで固定します。

        鎖骨の機能は肩幅を維持する支柱としてのみであり、多少の転位があっても保存療法で骨癒合が得られやすく、肩関節の運動機能に支障をきたさないためです。

        鎖骨バンドは、通常6週間程度の装着とされています。

        ですが整復(元の位置に戻すこと)後もうまく骨折箇所が接触せず時間がかかりそうな場合や、粉砕した骨片が邪魔をしてうまく整復できずに疼痛が生じるなど、保存療法が困難な場合は手術療法が選択されることがあります。

        手術療法は、大きく分けると「髄内固定法」と「プレート固定法」に分けられます。

        髄内固定法とは、骨の中心部に長いロッド(棒)を挿入し、骨の内部から固定する方法です。
        プレート固定法とは、骨の外側にプレートを当て、骨の外部から固定する方法です。

        後遺障害は、完治(症状固定)した時点で、裸になったときに鎖骨が変形していることが目で見てわかる場合に「鎖骨の変形」として12級5号が認定されます。

        後遺障害の申請時には、患部の写真を送りますが、鎖骨の変形が分かるように左右を比較したり、変形がよくわかるような角度で撮るなどすると効果的です。

        鎖骨の遠位端(肩に近い方)で骨折をして、肩関節に可動域制限が残った場合、骨の癒合の仕方によっては、可動域制限有りとして運動機能障害(可動域の角度により12級6号や10級10号)が認定されることもあります。

  • ●肩関節脱臼
  • ●腱板損傷
  • ●上腕骨近位端骨折
  • ●上腕骨骨幹部骨折
  • ●肘関節脱臼および脱臼骨折
  • ●前腕骨骨折
  • ●Galeazzi(ガレアッチ)骨折
  • ●手関節部骨折(橈骨遠位端骨折・手根骨骨折・手根骨脱臼)
  • ●上肢の神経麻痺(橈骨神経麻痺・尺骨神経麻痺・正中神経麻痺)
  • ●骨折の分類


関連項目

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